新しい年が来て――
綿雪もまた1つ大人に近づきました。
今年もなんだかからだがはずむみたいにうれしい――
うれしいお正月です。
お年玉や、お書き初め。
紅白に分かれてみんなでするかるた遊びや、
すごろくに羽根つき――。
ユキが苦手な遊びには、そっと氷柱お姉ちゃんが手伝ってくれたりして――。
本当に楽しいお正月。
その上――
今年はおうちに新しいお兄ちゃんが来てくれて――
ユキにはなにか信じられないくらいに
幸せな幸せな――お正月なんです。
今日はお兄ちゃんが小さな子達みんなを誘ってくれて――
河原に遊びに行きました。
お外で凧あげをするのなんてユキは初めてだったから、
とってもとっても楽しかった!
お兄ちゃんは凧をあげるのがとっても上手で――
やっこさんの描いてある大きな凧が、
本当に気持ちよさそうに飛んでいるのを見ていたら、
なんだかとても嬉しくなって――
気が付いたらユキも――
お兄ちゃんと一緒に走ってた。
こんな風にお外を走るのなんて――
もしかしたら、ユキ――
生まれて初めてかもしれない。
でもお兄ちゃんが大きな声を上げて、
凧といっしょに走っているのを見たら、
ユキも――
あの凧みたいに風に乗って
空を飛んでいるような気持ちがして――
おにいちゃんと一緒に走れるような気がしたの
海晴お姉ちゃんや蛍お姉ちゃんは
今日はとっても寒いから――って
ユキが外に出るのを心配していたけれど――。
大丈夫!
今のユキはとっても嬉しくて幸せで――
お兄ちゃんが一緒にいてくれたら
こんなに元気
鏡に映るユキは、
いつものユキじゃないみたいに
明るい薔薇色のほっぺたをしているもの。
さっきから体が少し熱っぽい気もするけれど――。
きっと気のせい。
みんなと一緒で楽しくて――
おにいちゃんと一緒でうれしくて――
だからきっと。
ユキのほおも真っ赤になっているだけなんだよね?
お兄ちゃん――