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名前: hubuki
2008年1月25日 (金)
ノーマンズランド

今日は麗姉と遊びました。
電車の模型を使った遊びです。


麗姉は電車のことを偏愛していて――
微細な模型車両の違いについてあれこれと説明してくれます。


どうやら麗姉は電車のドアが好きらしい。
取っ手がついていて自動的に開いたり閉じたりするあれです。


どんなドアが彼女の1番の好みであるのかについて、
細かく語ってくれました。
それは1車両についているドアの数や形状、
取っ手の様式や窓の形など――
実に様々な事柄についてです。

私は特に電車に興味はないけれど――
無機物が好きな気持ちはよくわかります。

まっすぐに規則正しく並んでいるものや、
直方体や立方体など、おおむね直線――線分で構成されているもの、
また曲がっている時でも、きちんと正円弧をなしているものなどは
常に私を落ち着かせてくれます。

虹子やさくらや夕凪姉などが描く絵のようでない――
なにか不可解でないもの。


でも――最近不思議なのはあなたのことです。
あなたは――私たち姉妹にとって不確定要素の塊であり、
なにか大きな――不安定をもたらす電荷のようなものを感じます。


けれども――
私はなぜか、
常にあなたの動向を気にせずにはいられないのです。

この気持ちは――
いったい何でしょうか。

私の脳はあなたを――
あなたというまだ不確定な要素を
監視し排除すべき異常だと考えているのでしょうか。
それとも――
同化すべき新たな利益だと考えているのでしょうか。


まだ私にはわかりません。


麗姉なら何かわかるかも知れないと思って、
聞いてみたところ、
麗姉は――大変、奇妙な顔をして


「ふん、吹雪ちゃんもなのね――」


と言ったきり、
あきれたような顔をして黙ってしまいました。


きっとこの計算にはまだ時間がかかるのでしょう。
まだすべての式が表れてきていないという感じがします。


いつか――計算が最後の段階に来る時がきたら、
ぜひ――あなたの詳しいデータを取らせてください。

全長、重量、質量、熱交換率、
それに各部位の大きさや機能など――

きっと早晩そんなことになる気がします――。