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名前: wata
2008年2月18日 (月)
春のにおい

少しずつ――
少しずつ。

空気が暖かくなってきて――
もうすぐ、2月も終わり。
おうちのお庭も――
陽あたりのいい午後は、
少しだけ春のにおいがしています。

今日は、少し元気だったので、
みんなが学校に行ってしまった後で――
お雛様のお支度をしました。

お人形の飾り付けは、
去年から、ユキのおうちでの大切なお役目です♥

おうちでは女の子たちのみんなが、
いくつかのお役目を持っているけれど――
ユキはあんまり丈夫じゃないし、
入院しておうちにいられないこともあるから――
お役目はとっても少ないの。

ユキね、たまに――
お料理の上手な蛍お姉ちゃんや春風お姉ちゃんのこと、
すっごくうらやましいなって思ったりします。

2人の作ったご飯やおやつ、
みんなみんな大好きで――とくに
青空ちゃんや虹子ちゃんがおめめをキラキラさせてるのを見ると、
ユキもあんな風に――
みんなに美味しいお料理作ってあげられたらな
って思っちゃうの――

でも――そんな中で、お雛様のお支度は
ユキの数少ない大切なお役目です♥

姉妹みんなの大切なお雛様。
大事に丁寧に――箱から出して、衣装やおぐしをととのえて。
大きな緋毛氈の段飾りに並べたら――
さいごに桃の花を飾って、甘酒をお供えしてできあがり。

ちょっぴり一口だけ――
白いお酒の味見をしたら、
甘いふんわりした味といっしょに、
舌の上がつんとして――

ふわふわ――
不思議な気持ちになりました♥

なんだかだれかによりかかりたくなって――
今ここにお兄ちゃんがいてくれたらいいのになって、思って――

少しさびしくなっちゃった。

ふわふわ――
ふんわり。

まっしろい雲の上で――
お兄ちゃんとお昼寝したかったな。