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名前: tulala
2008年3月14日 (金)
なんか

誕生日が、ホワイトデーだなんて。
バカみたいよね。

ふだんはパティスリーなんかにはまーったく縁のない
浮かれ果てた男たちがカウンターにびーっしり並んじゃって。

キミたちがもらったのはみーんなお返し目当ての義理チョコ!
モテてるなんて思ったら大間違いよっ!! 
って――蹴飛ばしてやりたかったわ、もう。

おかげで、週末のみんなのおやつに買おうと思ってたマカロン、
売り切れで買えなかったじゃないの!!
ユキと虹子でピンクの取り合いにならないように、
フランボワーズ2つ欲しかったのに――。

ケーキだって売り切れ続出だし。

あ――、なんか腹立つわっ!!

私、自分の誕生日がキライよ。
魚座っていうのも好きじゃないし。

だいたい
自分の誕生日に、世の中のたーくさんのカップルが
愛を誓い合ってるなんて思ったら――
気分が悪いわっ。

本当は――
私の――
私のためだけの特別な1日のはずなのに。

……

は――?

ホワイトデーのプレゼント?

あなたバッカじゃないの?

あ――
そっか。
バカなんだから、下僕なんだもんね。

わかったわ。
いいこと?
優しいご主人様が教えてあげる♥

私はね――

あなたにバレンタインチョコレートなんて――

あげた覚えはないんですから!


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名前: tulala
2008年3月14日 (金)
無題

トントン――

まだ――起きてる?

あ、うぅん、いいの。
ドアは閉めておいて。

そのまま、聞いて。

あの――。

あのね。

……

……

さっきは――

ごめん。

海晴姉様に怒られちゃった……

素直じゃないのもいい加減にしなさいって。

……

考えてみれば、八つ当たりだよね。

ごめん。

これ――。

置いていくから後で見ておいて。

たいしたものじゃなくて悪いけど。

あの後、あの次の日ね。
本当は――もう1回作ったの。
さくらが――あんまり泣くからね。

大丈夫だよって――。
そう教えてあげたかったから。

でもバレンタイン終わっちゃったのに
わざわざチョコあげるなんて――

バカみたいじゃない?

だから――
なんとなく――
渡しそびれて。

ずっと持ってた。

もう古いし食べなくてもいいよ。

でも私――。

下僕のことキライじゃないから。

……

――だめ!

ドアは開けないで。

なんとなく、渡そうかと思っただけだから。

じゃね。

おやすみ――