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名前: wata
2008年4月11日 (金)
氷柱お姉ちゃん

昨日は――夕凪お姉ちゃん、かわいそうでしたね……。

氷柱お姉ちゃんがあんなに怒るなんて――
ユキ、少しビックリしてしまいました。
お兄ちゃんもびっくりした?

ほんのちょっぴり制服を借りただけだったのに――。

ユキにはいつもとっても優しくて――
とってもとっても優しくて――
いつもユキのことを心配してくれる、
大好きな氷柱お姉ちゃん。

それなのに――。

それはもちろん、先に言わないでこっそり借りたのは
夕凪お姉ちゃんがいけないのだけれど、
でもきっと夕凪お姉ちゃんだって、
氷柱お姉ちゃんがあんなに怒るとは思ってなかったと思うの。

夕凪お姉ちゃんが制服着てみたかった気持ち、
ユキもちょっぴりわかるもの――

新しい制服を着た、お姉ちゃんたちは
とってもキレイでかわいらしくて堂堂としてて――
みんなみんな輝くように立派でした!

だから夕凪お姉ちゃんもきっと早く
あんな風になってみたかったんだと思います。

きっとリッカお姉ちゃんや蛍お姉ちゃんだったら
怒られなかったのに――
氷柱お姉ちゃんのしか見つからなかったなんて……
ちょっぴり運が悪かったの。

きっと氷柱お姉ちゃん、あの制服がとってもとっても大事なの。

氷柱お姉ちゃんは――とっても頭が良くて
新しい学校では特別なクラスに編入になったんです。
だから1人だけ制服が違うの。
最初は照れて、真っ黒でまるでカラスみたいなんて
言っていたけれど――

でもユキは知っています。
氷柱お姉ちゃんは編入試験が1番で特別クラスに入れたこと、
それから特別なあの制服を着られることを、
とっても――誇りに思っていること。

1回だけ、ユキに言ってたことがあるもの。

「私、がんばって勉強して――
 なるべく早くユキを治してあげられるようになる。
 だから――それまでユキは待っててね」

って――。

夕凪お姉ちゃんはかわいそうだったけれど――でも、ちょっぴりだけ。
ユキは――
あんな風に氷柱お姉ちゃんから
真剣に怒ってもらえる夕凪お姉ちゃんが――
うらやましいなって思っちゃったりもします。

頭のてっぺんにゲンコツは痛そうだったけど――フフフ♥
――こんな言ったら、夕凪お姉ちゃんに怒られちゃうかな?

お兄ちゃん、お願いします。
今度からお兄ちゃんと氷柱お姉ちゃんは同じ学校なんでしょう?

氷柱お姉ちゃんが学校でけんかなんかしないように――
どうか見張っててくださいね♥