昨夜は――
不思議な夢を見た。
昨日はあさひや青空が眠くなる前にと、
夕方、まだ外がそれほど暗くないうちに――
七夕祭りをみんなでやって。
コンサバトリーの角に置かれた大きな笹には、
賑やかな飾り物と一緒に
家族みんなの願い事が書かれた短冊が
いくつもいくつも太い幹を大きくたわませるほど、
びっしりとかけられて――
数え切れないほどの楽しいみんなの願いが
いくつでも叶って幸せになるようにと祈りながら――
蛍特製の冷やしアメを飲んで、
歌を歌ったり、踊ったり。
幼稚園や小学校の納涼祭をひかえているせいか、
小さな子たちはみなはしゃいで――
「あ、そーれ!
あ、よいしょっ♥ 」
かわいらしいかけ声を連発しながら
めちゃくちゃな踊りを披露していたっけ。
すごくかわいくて――
とっても楽しかったから。
ついみんなで、いつもよりも
夜更かしをしてしまったな。
部屋に戻ってから、
少し汗ばんだ浴衣を
一気に脱ぐと――
きちんと畳みもしないで、適当に椅子にかけたまま――
下着のまま、すぐに寝てしまったんだ。
だからかな――。
昨夜の夢はちょっと不思議な夢だった。
なぜか――
私は織姫様の姿になっていて。
誰かと――竹林の中で逢い引きをしてるんだ。
すごく嬉しそうに――幸せそうに
――寄り添って。
相手の顔はよく見えなかったけど、
あれはやっぱり彦星だったのかな?
今思うと、少しだけ――
お前に似ていたような気も――
……フフ。
現実には逢い引きの相手なんて
当分現れそうにないのにな。
……
そういえば、今朝、
あさひのベッドでコレを拾った。
ヨダレでぐちゃぐちゃになってて、
前半はよく読めないけど――
「…………………キを治して――きょうだい20人で
一生仲良く暮らす」
これ――オマエのかと思って。
最初は氷柱に似た字だなと思ったけど――
考えたらアイツが「きょうだい20人で」なんて素直なこと、
書くわけないかって思って――。
優しいんだな。
これからも仲良く――しような。
――うん。
みんなをよろしく頼む。