page: post-158.html 名前: mizore 2008年7月11日 (金) 裏山にて ![]() |
私は今―― 帰宅途中からの記憶が、 ぼんやりとどこかへ抜き去られてしまったかのように―― 遠い気がする。 …… 気がつけば。 この暑さなのに―― 謎だ。 大いなる虚無。 ああ―― 家に帰れず疲れているはずなのに、 これは――いよいよその時が来たのだろうか。 こうして目をつぶっていると―― そして私の体は透明な水のように 空を翔る。 無限の空間の中のたった1つの儚い塵となるために。 それは小さな一粒の白い砂くず。 そう、目指すのは―― …… 家族と離れて―― 思い出すのは このまま、私はここで朽ちるのだろうか。 もう体が動かない―― どこからか―― 私をさがす――小さな者たちの声と やはり幻だろうか? ああ、引き戻される―― |