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名前: ulala
2008年10月17日 (金)
じゃあ、アナタが行ってくれるの?

海晴姉様の言いつけなんて
もう、本当に知らない!
――って。
今でも、
思ってるけど――

でも――。

まあ、たしかに。

オトコっていうだけで――
アナタまでひとまとめにして
罵ったのは――
撤回するわ。

海晴姉様の言うとおり。
アナタは「オトコ」じゃなくて
「家族」――なのよね。

――うん。

やっぱり、まだヘンな感じだけど――
実際、そうとでも思わなきゃ――
この私が、仮にもオトコと――
同じ家になんて住んでられないし!

――フン。

……

それに、海晴姉様が言ってたわ。

アナタは頼りになる家族で唯一の
オニイチャンなんだからって――。

だから――
――うん。
それなら。

この際頼ってみよっかな。

あのね、海晴姉様は――
休日のおでかけはみんなが楽しめるところ
じゃないといけないって言うし、
1人での遠出は中学生になってから、が
うちの決まり。

でもそんなこと言われたら、私はまだ当分
鉄道博物館には行けないわ――

だから、アナタが――
もし、アナタが――
私を連れていくって言ってくれたら――
そうしたら私アナタのこともっと――

……

私、知ってるの。
海晴姉様は私が鉄道にばかり興味があるのを
きっとあんまりよく思ってないの。
だから家族の決まりとは別に――
私に鉄道博物館には行って欲しくないって
思ってるわ。

でも――ヒデトラみたいなチビすけにまで
自慢されるなんて――。
ヒデトラは同級生のルナちゃんの弟で――
私たちとは2つちがいだから――まだ3年生。

3年生に負けるなんて――

やっぱり――
やっぱり――

くやしいわっ!!