あめをなめると、
おくちのなかが、
あ、ま――くなるの。

おいしい、あめの味。

あめじゃないの。
あめだよ？

こんこんふるあめじゃなくて、
あまーいあめのお話。

さくらは、あめがだいすき！
でも――
あんまり食べたらいけないの。

特別のときだけ。
特別にお姉ちゃんたちが、
「食べてもいいですよ」って――
言ってくれたときだけ。

くすん。
かなしいの。

でも――しかたないの。
だって、あめはね――
虫歯のばいきんさんを
つれてくるんだもの。

虫歯のばいきんさん、
さくらのおくちにやってきて、
さくらのはを、
まっくろくろにとかしちゃうの。

うわ――――ん!!!

こわい――!!!!!

もしかしたら――まちがえて、
さくらのことみーんな
とかしちゃうかもしれない――

うわぁぁぁ―――ん!!!!

お兄ちゃん――
さくらが、虫歯のばいきんに
やっつけられそうになったら
たすけてくれる？

ぜったい？

さくらのはをとかすな！
えいえい!!って――

さくらをまもってね。

だってさっき――
さくら――

マリーお姉ちゃんのあめ、
食べちゃった……

うわあああああん――!!!