今日から――
わらわたちの幼稚園でも
いよいよついに衣替えじゃ!
気がつけば彼岸も
とっくにすぎて、
栗やら柿やら
きのこやら芋やら
台風やら――
菊の花に虫の声も。
その走りを堪能しておるうちに、
いつの間にやらすっかり――
……
秋じゃのう――
――ふぅ♥
あっつい渋茶が
旨いはずじゃ!
こんな時――
洋服というものは
無粋な様でいて――
意外と風流なのやもしれぬ。
和服には半袖などないからのう。
まあ、浴衣は別として、
普段使いのものといったら、
せいぜいが真夏に生地が変わるくらいなもので、
あとは柄やら履き物やら小物やらで
調節する程度――
洋服のようにパッと一目見た形で
季節が変わったのを認めるわけには
いかぬものな。
先週まで半袖のスモックを着ていた
われら園児たちも――
今日からは暗い冬色の長袖の園服に
いっせいに衣替えじゃ!
うむ。
普段は鼻を垂らしているような
クラスのオノコどもも、
なんだかみな――
少しきりりとして見えるの。
良きかな、
良きかな!
朝夕はすっかり冷え込んできた
この数日――兄じゃも早く
箪笥の中身を入れ替えるがよいぞ?
わらわたちも――
これで、あと――
体操服のブルマも衣替えしてくれれば、
真冬の体操も寒くないのじゃがの。
体操服ばかりは衣替えがないのは――
どうにも不思議な事じゃ……