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名前: mituki
2010年7月27日 (火)
見てはならぬ。

吹雪姉じゃは――
大丈夫じゃ。

きっともうすぐに――
戻って来るであろ。

たしかに――
目の前で倒れられて
しもうては心配になる
気持ちはわかるがの。

気にするな。

いつものことじゃ。

しばらく――

冷やしておけば
元に戻るのじゃ。

今年の夏は本当に
暑くて暑くて――

きっと吹雪姉じゃの体に
この夏の熱がいっぱいに
たまってしまったのであろ。

それを抜き取るには
少々特別な方法が
必要なのじゃが――

フフフ。

兄じゃは優しい
オノコじゃの。

そんなに――
吹雪姉じゃの様子が気になるのか?

それでも――

今、姉じゃの部屋に
行ってはならぬぞ?

そこで兄じゃは――
きっと。

この世ならぬ――
見てはならぬものを
見るであろ。

なにしろ――
冷却作業中、なのじゃ♥

どのような姿で
休んでおるか――

フフ。

わかるじゃろ?

もうすぐ――また。

地獄の釜の蓋が開く、
盆の季節がやってくる。

熱い熱い地獄の釜が開いて――

悪人どもは百鬼夜行に取られるぞ?

姉じゃの体を――
熱くさせるようなことは、
決して決して――

してはならぬぞよ?