page: post-734.html
名前: hikaru
2010年8月30日 (月)
新学期

今日から新学期。

と言っても――

小学生の子達だけだけど。

みんな、朝から大騒ぎで――
出かけていったよ。

防災ずきんに道具箱、
鍵盤ハーモニカに
リコーダーに習字の道具に
絵の具セット――

せっかくがんばって仕上げた
夏休みの宿題と自由研究の
大きな模型や模造紙なんかも
忘れないように――

フフ。

体の小さな子なんて、
もう背中のランドセルが
埋もれてしまうほどの大荷物で――

この暑い陽射しの中を
ふうふういいながら、
出ていったよ。

荷物や暑さや、夏休みが
終わってしまった事への文句を
口ではブツブツ言いながら――

それでもなんだか顔は
みんな、どことなく
嬉しそうに輝いていて――。

うん。

私にもなんとなく覚えがあるな。
あの感じ。

小学生の頃の夏休みっていうのは――
毎日好きなことができて
すごく楽しい反面――少しだけ。
刺激の足りない感じもあって。

まるで自分の世界が急に家とその周辺だけに
縮まってしまったような――
不思議な感じがするものなんだよな。

だから新学期の始まりがくると
いつも少しのユウウツと一緒に
意外なうれしさがやってくるんだ。

また何か――いろいろなことが始まるぞって。

9月から2学期が始まる
私達中高生と違って一足早く――

そんな新学期を迎えた小学生の妹達が
いなくなった後の我が家は――

なんだか不思議な静けさが満ちている。

夏の名残の明るさの中に――
ぽっかりと空いた大きな空白。

もう少しだけ先の私達の出番が
来る前に――

今日は久しぶりに――
オマエと一緒に過ごせるかな?

夏の間は――妹たちに
独占されていたものな。

フフ――♥