今日は――

ごはんはいらないわ。

……

別に理由なんて――

……

ないわよ。

ただ――

なんとなく――

……

食べたくないだけ。

あ。

もしかして――

あなたまで――

海晴姉様や春風姉様
みたいに――

「食べないと大きくならないわよ？」
とか――
「ダイエットなんて成長期の女の子が
　絶対しちゃだめなのよ！」
とかって――

ばばくさいこと
言うんじゃないでしょうね？

――ふんっっ!!

下僕のくせに!!!!!!!

食べたくないもんは
食べたくないの!!

また学校が始まって
いろいろ忙しい
中学２年生には――

そんな日もあるのよ！

まあ、そのうすら寒い
下僕アタマじゃあ――

そんな繊細で賢い女子の
微妙な事情は――

想像もつかないかも
しれないけどねっ!!

フン。

……

な、なによ？

なにじっと――
そこに居座っちゃってる
わけ!?

なにかエサでも欲しいの？

アイニクね――

今日は下僕にふさわしい
低レベルなおやつなんて
なんにも持ち合わせてないわ。

だいたいさっきから
こんなにおなかが痛いのに
おやつもなにも――

……

……

あ。

――ほ、ほらっ!!!!

もう、さっさと――
そこどきなさいよ！

べつに――

急いでトイレとかに
行くわけじゃないから!!!!

そこにじっと居座って
行方を見守ったり――

するんじゃないわよ――