ぐうたら。

ああ――
なんという甘美な
この響き！

そして――
それに身をゆだねた――

ゆだねきった
今日という日の――

なんと幸せだったことか♥

ああ――

もう、毎日がこんなだったら
いいのに。

そうしたら――

きっと私ももっと
優しい春風みたいな
“お姉さん”になれるのかも――
しれないのに。

――フフフ♥

などという思いに
ひたった今日１日。

今日は卒業式の
予行練習の日で――

ソレに関係のない人間は
学校が休みだった。

だから私以下立夏までの
中高生は――

今日は連休だ。
ラッキーなことに。

皆、友達と遊びに出かけたり
買い物に行ったり――

それぞれに――
ふいの休日を楽しむ
計画をたてていたようだが、

私は――

……

……

ああ、気がつけば
もうこんな時間！

ちっとも――
気が付かなかったな。

さわやかな休日の
朝の目覚めを迎えたのは
ほんのついさっきの様な
気がするのに――

うらうらと――
シーツの感触を楽しんだり
２度寝を決めこんだり――

こっそりもちこんだ
朝食代わりのおはぎを
ベッドで味わったり、
入手しておいたハッブルの
写真集を眺めたり――

そうこうしているうちに――

もう、夜だ。

時間のたつのは――
早いものだな。

私はまだ何もしてないのに。

宇宙の偉大な法則によれば
同じ速さで動くものの上には
皆等しく同じ時間が流れるはずなのに――

私だけ速さが違う惑星の上に
存在しているとでもいうのか？

――フン。

それにしても――

まあ、いいか。

今日はぐうたらの幸せを
１人で存分に味わった♥

幸い明日も休日だ。

だから明日は――オマエと
２人でぐうたらしたら――
きっと達成感もあるだろう♥

具宇多羅上等！

こんな当て字を考えているうちに――
すぐに時間はたってしまうものなんだよな♪